自然の力が湧き出るパワースポットで
ココロもカラダも元気になる癒しの時間をおたのしみください
大湫宿があった頃よりももっと昔のこと、この地区には沼地が多いのに良い水のわく泉がありませんでした。飲み水に困った村人たちは神明様へ願をかけました。「どうか、良い水をください」と一にお祈りをしました。21日目の朝、社の前にそびえる杉のこずえから一匹のまっ白い蛇がおりてきて、杉の根本の石の間へ首をつっこむと腹の下からチョロチョロと水が流れ出しました。村の人は、おどりあがって喜びました。今も杉の根元から泉がこんこんとわきでています。
「ふるさと瑞浪」より。
神明神社の社殿の前にそびえる御神木の大杉は、樹齢推定1300年・幹周11m・樹高約60mで、市指定の天然記念物に昭和30年11月6日に指定され、県指定の天然記念物には昭和31年6月22日に指定されています。
この大杉は、江戸時代から有名だったようで、当時の旅日記にも記載されており、かって栄えた宿場町の面影を残す大湫町に欠かせないー角となっております。
毎年9月下旬には、町民有志により、夏に稲を青田刈りして天日干ししたわらを保存し、大しめ縄を作り大杉に掛けており、町民はこの大杉を当宿のシンボルとして大切に見守っております。
平成16年5月31日に、この大杉の樹冠部に落雷があり損傷して以来、樹勢に影響が現れ、翌年に市文化課(現スポーツ・文化課)による大杉の調査が実施されました。
その判定では樹勢の衰退度は5段階の内軽い方から2番目ということであり、町民は注意を払いながら経過を見守っておりました。
そして、近年の大杉の樹勢変化(衰退)について地元町民は危惧し、まちづくりにとって大きな課題となっていました。
平成22年度末から保護整備に向け関係部署と協議を重ね、市と県の文化財保護事業の補助を受けた保護整備事業(維持保存処置)が実施可能と判明し、また、平成24年度の夢づくり地域交付金事業費(ステップアップ型)の活用について審査会にて承認頂きました。
平成24年1月より、岐阜県文化財保護審議会委員・岐阜県社会教育文化課・瑞浪市文化財審議会委員及び岐阜県緑の博士他を交えての現地調査の実施を経て、大杉に最適な維持保存処置方法の検討協議を踏まえた、県市の補助事業として実施することになりました。
今回の事業により、過去3回程度の落雷被害を受けたことが分かり、天然記念物指定時60mあった樹高は現況で47m程度でありました。そして、先端部の危険枯枝切除により樹高は40mとなっています。
事業主体 | 大湫町コミュニティ推進協議会 |
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事業期間 | 文化財保護事業(平成24年9月25日~平成24年12月25日) |
委託業者 | 文化財保護事業+関連事業、有限会社長尾造園 |
事業費 | 文化財保護事業: 6,158,250円 |
事業概要 | (文化財保護事業) 仮設足場の組立て撤去、岐阜県文化財保護審議委員・岐阜県緑の博士診断による樹冠部付近の不要枯死枝切除・殺菌処置作業・根系等樹勢回復処置・踏圧防止策他町民ボランティアによる土壌改良用材料の萱の収集及び土壌改良作業・切除枝の片付け・切除枝加工による有効活用等 |
事業補助金 | 平成24年度 岐阜県指定文化財保護事業補助金 平成24年度 瑞浪市指定文化財保護にかかる補助金 平成24年度 瑞浪市夢づくり地域交付金 |
関連事業 | 瑞浪市夢づくり地域交付金事業(ステップアップ型)による事業完了の説明看板の設置と町並み景観樹木類の剪定実施(国指定有形文化財森川邸の見越しの松・問屋場跡公園の樹木・神明、白山両神社の大銀杏) |
総事業費 | 約7,800,000円(※関連事業を含む) |
落雷によって、樹勢が弱くなってきたために、平成24年に「大杉維持保存処理事業」が行われた。
指定されたころの樹高60m
工事前の樹高47m
現在の樹高40m
長寿杉 | 樹 齢 | 幹 回 | 樹 高 |
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屋久島の縄文杉 | 約4,000年以上 | 約16m | 約30m |
高知(大豊)の八坂神社の大杉 (北大杉、南大杉)美空ひばりゆかりの地 |
約3,000年 | 北大杉:約16m 南大杉:約20m | 約60m |
屋久島の翁杉 | 約2,000年 | 約24m | 幹折れ |
京都府相楽郡 八坂神社の大杉(祇園杉) | 約1,800年 | 約13m | 約25m |
岐阜県郡上市 石徹白(いとしろ)の大杉 | 約1,800年 | 約14m | 約24m |
長野県下伊那 月瀬の大杉 | 約1,800年 | 約14m | 約40m |
神明神社の大杉 | 約1,300年 | 約11m | 約40m(60m) |
岐阜県加子母(かしも)の大杉 | 約1,000年 | 約13m | 約31m |
(昭和16年撮影)
白山神社の中腹に、神明神社の大杉より10mほども樹高があり、枝下15mという見事な神木があった。(樹齢は約900年ほど)この神木は、名古屋城改築の度に尾州藩の伐採命令にも、宿民が一丸となって陳情して難を逃れてきた。
こうして尾州藩の殿様公認の御神木として有名になった。
しかし、昭和22年に大湫中学校を建てるために、姿を消してしまった。
偶然か?神罰か?このあと宿内に「猩紅熱」が流行し大騒ぎになったそうです。
旧大湫中学校(昭和36年廃校)
烏帽子岩(えぼしいわ)・母衣岩(ほろいわ)
烏帽子岩
母衣岩
二つ岩に「弁慶」の伝説がある。比叡山の坊さんたちにからかわれた弁慶が、京都の鞍馬山から担いできたが、力つきてここに置いていったとされている。昔は、不動のものとして、村と村の境界としても扱われた。
また岩の形から「夫婦岩(陰陽岩)」とも呼ばれ、中山道で有名な存在でした。