single posts and attachments

大杉再生 ~根鉢の洗浄作業~

9月5日。高圧洗浄機による、倒伏大杉の根鉢の土の洗い落とし作業が行われました。

地上部に比して、思いのほか小さい感じを受ける根鉢です。現在に繋がる400年余りは、中山道大湫宿の町並みの中という、巨木としては厳しい生育環境の中に立たされました。根の腐朽も相当進んでいたようです。数回にわたる落雷被害も大きななダメージを与えていたに違いありません。残念ながら、生きた植物としての倒伏大杉の再生は、絶望的であるというのが、樹木医とグリーンドクターとのチームの判断でした。

木材としての主幹の腐朽をできるだけ遅らせる措置として、根鉢の土を洗い落とすこと、わずかに残った根を切断して水揚げを止めること、地面から離して湿気を極力少なくすること、皮を剥がすことが提案されました。生き物としての大杉を終わらせる措置です。ある意味、つらい判断です。

しかし、1300年生きた「大湫宿神明神社の大杉」を、瑞浪市民の財産として未来に向かって新たに再生させるためには避けて通れない判断です。